私的詩的ファック

なんだか周囲で作詞ブームが来ているようなのですが勢いに乗れません。作詞のハードルなんていうのは自分が決めるものであって、高いか低いかは当たり前のように人それぞれだと思ってます。だから俺の場合は高い。満足行くものでなければ公開する必要なんてないと思ってるし、満足行くものがそう簡単に作れる気もしてない。だから書かないし書けないと言う訳なんですよね。
「書きたいことを書けば良いじゃん」とテキトーにカッコイイこと言う人もいますが、それは違うと思ってる。書きたいことを書いただけの文字列は「詩」として機能するんでしょうか。そもそも「詩」の定義って何?


詩 (し) は、文学の一形式。多くの地域の文学で非常に古い起源を持つ。韻律などの形式に従い(あるいは形式に従わないという形式に従い)、感動や叙情を記したもの。多くは韻文だが例外もある。
(略)
詩は、感動や叙情を中心に記されるため、一般的に散文よりも短い。よって、効果的に感動や叙情を表現するための、表現上の工夫(修辞技法)が多く見られる。


「形式に従っていない」という形式なんですと言えばなんにでもなるところがまたゲージュツっぽい。じゃあ今思ってることは全部ヤボなのかな。詩っていうのは「他人を感動させる作品」だと思ってたんだけど、別段そういう訳でもないのかな。「書きたいことを書いた」だけの文字列でも「これは詩です」って言えば詩と定義されるんだね。ゲージュツってズルいな。でも俺の主観ではやっぱり「他人を感動させる〜」なんだよなぁ。
だって「俺は今カレーが食べたい」っていう文章を詩だと言われてもどうでもいいとしか思えないじゃない。「俺は今カレーが食べたい」という文章に韻とか修辞技法を含めたりするのなら俺の中では「詩」になる。
それが例え「今俺は恋をしているんだ、つらいんだ。キミにはこの気持ちは分からないよね」とか言う内容に置き換えられたとしても俺には「詩」には見えない。音楽を付け足した「歌詞」となると話は別だけど、文字だけで完結する「詩」となるとそうは思えない。
何が言いたいかっつーと、「やりたいことをやる」っていうのと「作品をつくる」っていうのは別だよ、ってこと。音楽も然り。オナニーギターソロがつまらないのと同じ。言いたいことをただ言う、っていうのと、弾きたいフレーズをただ弾く、っていうのはたぶん同じこと。



なんじゃねーのかなー(棒読み)